同じ中身で、違う価値を売るという発想

― 使いまわしは儲けの基本 ―

世の中には、「まったく別の商品」に見えて、実は中身はほとんど同じというものがたくさんあります。
しかも、そうした商品ほど、うまく作られていて、しっかり利益を生んでいます。

代表的な例が、Appleの製品です。
iPhone、iPad、Mac。
形も用途も違いますが、基本となるOSは共通です。
同じ仕組みを使いながら、「電話」「タブレット」「パソコン」という使い道別の製品として売っているわけです。

中身をゼロから別々に作っているわけではありません。
共通部分を最大限に使い回しながら、
「誰が」「どんな場面で」「どう使うか」
によって商品を分けているのです。

殺虫剤の世界にも、わかりやすい例があります。
スミスリンという成分は、ウジを殺す目的でも使われていますし、アタマジラミの治療薬としても使われています。

面白いのは価格です。
アタマジラミ用のスミスリン製品は、
殺虫剤よりも内容量が少ないのに、価格は約3倍します。

成分は同じ。
でも、
・「害虫駆除」
・「子どもの頭に使う医薬品」
では、意味がまったく違います。

前者は「駆除剤」。
後者は「安心して使える治療薬」。
ここで売られているのは、成分ではなく、用途と安心感なのです。

同じ中身でも、売り方を変えれば商品は増える

私自身も、まさに同じことをやっています。
ヒバと発酵成分を使った消臭液を、
・ペット用
・お部屋用
として販売しています。

中身は基本的に同じです。
違うのは、
・パッケージ
・表記
・想定する使い方

ペット用なら「トイレ臭」「ケージ」「安全性」。
お部屋用なら「生活臭」「玄関」「空間の快適さ」。

これだけで、
「同じ液体」が
「別の商品」になります。

これはズルでも誤魔化しでもありません。
むしろ、
使う人の立場に合わせて意味を翻訳している
と言った方が正確でしょう。

商品開発というと、
「新しい成分」
「まったく新しい仕組み」
を作らなければならないと思いがちです。

でも実際には、
・既にあるもの
・既にある技術
・既にある素材

「誰向けか」
「何のためか」
で切り分けるだけで、商品は何個も生まれます。


使いまわしは、儲けの基本です。

同じものを、
同じ名前で、
同じ売り方で売る必要はありません。

・誰のための商品か
・どんな場面で使うのか
・何の悩みを解決するのか

これを変えるだけで、
中身が同じでも、
価値はまったく別物になります。

商品とは、
「モノ」ではなく
「使い道」と「意味」なのです。

もしあなたが、
「新しい商品を作らなければ」と悩んでいるなら、
まずはこう問いかけてみてください。

👉 この商品、別の使い方で売れないか?
👉 別の人に向けた商品にできないか?

そこに、
一番コストがかからず、
一番失敗しにくい
ビジネスの種が眠っています。